2011-01-01から1年間の記事一覧

イギリスの労働時間は羨ましい限り

人間は、実際に体験したことや直接目にしたことでないと、信じたり想像したり、受け入れたりすることが難しいとよく言われますが、自分のことを振り返ってもまさにそうだなあと思っています。 ちょっとニュアンスが違うかもしれませんが、「賢者は歴史に学び…

Twitterに驚く:情報はどこへ行った?

最近の驚きと言えば、Twitterです。iPadを購入したのに伴ってちょっとした気分で始めてみたのですが、正直その情報量の多さに圧倒されています。 自分はそれほどつぶやくことも無いので、気になったニュースなどをメモ的に一日に数件つぶやいているだけで、…

モスク見学で思ったこと:イスラム教は全然怖くない

先日、ロンドンにあるモスクで一般公開が行われ、せっかくの機会ということで行ってみることにしました。中を写真撮影することはためらわれたので写真は全然無いのですが、その中が意外と親しみやすい空間だったのが印象的でした。 (1枚目:モスク正面、2…

自国に誇りを持つということ

どうも日本人は謙遜をする人種のようで、自分もその例に漏れず、このブログでもついつい日本の悪いところとイギリスの良いところを比べた文章を多く書いてしまうのですが、実際には人一倍日本を愛している自負を持っておりまして、しかもこちらで暮らしてま…

イギリスの政党に見る、既存政党が果たすべき役割とは

先週末に大阪のダブル選挙があって、その結果「既存政党の存在意義」が問われているようなニュースがちらほらと見えているのが、何となく気になっています。 というのも、確かにいまの民主党・自民党共にちょっと頼りないところはあるでしょうが、だからとい…

空気を読まない国で暮らして

こちらの大学で驚くことといえば、その事務手続きの適当さには悪い意味であきれることが多いですが、なんといっても学生が(空気を読まずに)質問・発言を活発に行うことです。その頻度たるや、日本の大学ではおよそ考えられないレベルです。 例えば、講師が…

ロンドンの秋

最近ロンドンもすっかり秋らしくなりまして、というかそろそろ冬の気配が来ても可笑しくない時期でもあるのですが、このぐらいの時期が私は一番好きです。風に吹かれて枯れ葉がガサガサと立てる音を聞きながら街を歩くのが好きですね。 冬のロンドンは寒くて…

ヨーロッパの中のドイツ、アジアの中の日本

最近テレビばかり見ていて良くないのですが、イギリスでは主要局であるBBC(1〜4)、ITV、Channel4、Channel5の他にも、これらの主要局が提供する他のチャンネルやその他の小さなチャンネルがいくつもあって、無料で見ることができます。ただ、その中身は…

政治家と官僚、イギリスではどちらが偉いのか:テレビドラマ「Yes Minister」

イギリスでとても有名なコメディドラマのひとつに、1980年代に放送された「Yes Minister」というものがあります。 BBC - Comedy - Yes Minister <概要> ジャーナリストから政界入りし、長年の野党暮らしを経てついにDepartment of Administration(11/16修…

TPPについて考える (3・終)外交・国際関係について

私がマイペースで記事を書いているうちにいつの間にか、野田総理がTPP交渉への参加を決断して後は発表を待つばかり、という情報が流れているようですが(苦笑)、懲りずに今回もTPPについて書きたいと思います。おそらく今回で最後です。 これまでは経済の方…

TPPについて考えてみる (2)基礎的な経済学で考える(考察編)

(昨日の記事の続きです)【2.現在の日本の状況を踏まえた考察】 前回の記事で簡単に説明した考え方を基にして、実際に日本が置かれている状況下においてどのような影響をTPPがもたらして、どの程度のメリットがあるかを考えてみます。①TPPによる貿易障壁…

TPPについて考えてみる (2)基礎的な経済学で考える(理論編)

先日は公表されているTPPの試算について考えてみましたが、今回はTPP参加のメリットについて、自分が持ち合わせている経済学の知識から考えてみたいと思います。 内閣府の試算にあったようなメリットはどのような考え方から出てくるのか、それは本当に必要な…

TPPについて考えてみる (1)各種試算について

前回の最後に、次はコメディについて扱うと書いていましたが、ちょっとそれはお休みしまして、今回はいま日本で議論が盛り上がっているという噂のTPPについて、考えていることを書きたいと思います。 実は、いままでは基本的に参加賛成派だったのですが、最…

最近気になるイギリスのニュース3つ

ここ一週間、体調を崩してしまってブログも全然更新できませんでした。寒くなってきたので風邪をひいたような気もするし、先日生牡蠣を食べたのでそれにあたったような気もするし…。とにかく、まだ本調子では無いのですが、学校は容赦なく続くのでそろそろ気…

経済成長を導く答えは限りなく曖昧…?

今週から本格的に授業が始まりまして、そのために読むべき本や論文もだんだんと出てきました。これらの文献を読む作業は、英語であるばかりか内容も難しくて疲れるのですが、その分、興味深い知見・情報を見つけたときや、新しい着想が湧いたときには喜びも…

返答に困る、日本についての難しい質問

新しいクラスでも徐々に話をする人が増え、そうすると会話は自然とそれぞれの出身国のことに及んできます。 こちらとしては、いままでの不勉強がたたり、相手の国のことがわからないことが多いのですが(サッカー各国代表の有名選手の話ぐらいしかわからない…

Kindleを買ってみた

最近、Amazonで出しているKindleを買ってみましたので、ちょっとご紹介します。 ご存じの方も多いかと思いますが、Kindleというのは電子書籍を読むためのブックリーダーです。日本のAmazon.co.jpでは発売されていないようですが、アメリカ経由で購入できるよ…

住居探しで起こったラッキーなこと

### 10000ビュー突破、本当にありがとうございます ### 先日、これまで住んでいた大学の寮を出て新しい住居に引っ越しをしました。新しい部屋は一般の賃貸住宅で、家賃は少し高くなりましたがその分部屋数も増え、これまで共用だったキッチンも好きに…

日本の新聞を久々に読んで思ったこと(3)日英の違いから見えてきたこと

ちょっと時間が空いてしまいましたが、日本とイギリスの新聞を比べているシリーズの第三回目、多分最終回です。前回の最後で、両国の社会の違いについて考察するなどと大見得を切ってしまいましたが(苦笑)、それはそれとして、ここまで見てきた上で自分な…

日本の新聞を久々に読んで思ったこと(2)日英の新聞記事・構成の違いとは?

さて、先日の続きで、日本とイギリスでの新聞の違い(似たところも)について、気付いた事を書いていきたいと思います。 前回の説明でもちらっと触れましたが、Mid-marketの新聞であっても日本の新聞の真面目さとはかけ離れた印象を持ってしまうため、比較対…

日本の新聞を久々に読んで思ったこと(1)イギリスの新聞事情

先日、久々に日本の新聞でも読もうかと思い立ちまして、Piccadilly Circusにある三越ロンドン支店で購入しました。読売と日経が売られていましたが、何となく読売を選択…値段は1.5ポンドでした(なぜかユーロだと定価3.8ユーロと割高です、ポンドが円に対し…

トランプでわかるイギリスの偉大な国王

日本で歴史上の偉人と言えば、古いところでは聖徳太子から、聖武天皇、平清盛、源頼朝、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、西郷隆盛や坂本龍馬など、ある程度すらすらと挙げることができると思います。 ただ、イギリス人が考えている歴史上の偉人って誰なのかな…

個人的には円高はありがたい限りですが…

最近、対ドルだけでなく対ユーロ、対ポンドでも円高が進んでいるらしいですね。 日本では経済への悪影響を心配して、色々と対策が実施・検討されているようですが、海外で生活している僕にとってすれば円高様々と言いましょうか、最近は日常生活にしろ旅行に…

留学2年目を前にこのブログを振り返っておく

留学日誌という枠から離れてしまい恐縮ですが、そろそろ新学期が始まるというきりのいいこの時期に、今日はちょっとイギリスの話から離れて、このブログについて改めて考えたことを自戒を込めて書いてみます。 - このブログはもともと個人的に気付いた事柄の…

「何でもあり」のロンドンでも感じることのある「違和感」

数日前に、ベルギーで活躍しているサッカー日本代表の川島選手が、試合中に福島での原発事故のことをネタにした心ないヤジを受けたことがニュースになっていました。 http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/world/news/20110820-OHT1T00241.htm それに対して、…

夏休みのサプライズ:ロンドンでの暴動

長かった夏休みももうすぐ終わり、9月半ばからは授業が始まってしまいます。 この夏休みの間、多少本を読んだ以外は旅行ばっかりで、こんなにサボっていて良いのかと不安になってしまうほどでしたが、それでも普段ゆっくりと物事を考える時間が取れないこと…

英国学生ビザの延長について(ご参考)

大学院進学が決まって、もう一年イギリスに残ることになったわけですが、そうなると必要となってくるのがビザの更新(延長)です。 先日その手続きを終えてきましたので、今後行う方へのご参考になればと思い、記事にしようと思います。#あくまで個人の例で…

BBCのF1放送に見るメディアの公共性

先日のF1ハンガリーGPは、やたらとピットストップが多かったけど、めまぐるしい展開でとても楽しめました。 最近はイギリス人でしかも親日派でもあるバトンを割とひいきにして見ているので、断続的に雨が降る中での彼の冷静なドライビングと、その結果と…

英語もままならないのにドイツ語を始めた

昔からイギリスと並んでドイツという国が好きで、ウイイレ(ウイニングイレブン)で友達と対戦する際にもいつもドイツ代表を選んでいたほどなのですが、留学していてこんなにも近くにドイツがあるのにまだ訪問できていないという残念な状況が続いています。…

イギリスは誰のものか?

昨日はサッカー女子日本代表の世界一のニュースがありましたね。 本当におめでとうございます。 こちらでもたくさんのメディアに取り上げられているようです。<Guardian> Women's World Cup victory brings joy to Japan | World news | The Guardian <BB…