スーパーのレジで気付いたこと

こちらに来てから料理をする回数も増え、スーパーに行くのも慣れたものになってきましたが、実はスーパーに行くたびに、レジに何か違和感を持っていたのです。
が、最近やっと理由がわかりました(気付くまでに随分長くかかりましたが…)。

というのも、こちらのスーパーのレジでは、店員さんがいすに座っているんですね。

日本ではあまり見慣れない光景ですが、よく考えると、結構これっていいことなのではないか、と思うようになりましたので、ちょっと紹介させていただきます。

まずは、こちらのスーパーの仕組みから説明しますと、
一般的に、こちらでは2種類の方法で会計をします。

一つ目は、セルフレジです。
写真のような機械がどのスーパーにも何台かあって、数台ごとに店員が一人配置されています。

客は品物のバーコードを自分で読み取らせ、袋に入れて会計します。
機械には「はかり」が内蔵されていて、バーコードに読み取られていない品物が袋に入ると除去するよう注意メッセージを出せるようになっているのです。
あと、お酒を買うと、支払い前に注意メッセージが出て処理が止まってしまい、そのときには必ず店員を呼ばないと支払いまで進めない仕組みになっています。
これで、年齢確認をしているのですね。

ちなみにイギリスで酒類をスーパーで買って良い年齢は25歳と厳しく、僕もパスポートのコピーがないと売ってもらえないことが多々あります(日本人は若く見えると言いますし)。

このセルフレジ、かなりの量が導入されていて、普通のレジの方が少ないようなスーパーも結構あります。
最近もさらに台数が増えてきているような印象です。

        • -

もう一つが店員が操作してくれる、普通のレジです。

写真を撮ろうとしたところ店員に怒られてしまい(まあ当然ですか…)、それ以来怖くなってしまったので自前の写真は無いのですが、こちらのサイトにあったものをお借りしました。


流れとしては、客がまずベルトコンベヤーに品物を並べ、それを店員が順次バーコード読み取り機にかざし、その後その場で客が袋に詰める、という感じです。
最初に品物を並べなければいけない分だけ日本よりも客のやることが多いですし、ベルトコンベヤーの流れがゆっくりしていることもあり、効率的には正直遅く感じてしまいます。
ただ、効率を重視している日本と比べて、そのゆっくりしたテンポが慣れるとそれなりに楽しく、なぜか店員との雑談が繰り広げられることもしばしばです。

        • -

そこで始めに戻るのですが、そのバーコードを読み取らせる店員がいすに座っている、というのが気になったポイントです。
よく考えてみると、長い間レジにいて仕事をしなければいけないのですから座っている方が自然で、日本のレジの店員は皆さん立って仕事をされていますが、なぜお店はいすを用意しないのだろうか、と思ったのです。
イギリスに来るまでは店員が立ってるのが当たり前だったので全然そんなことには気づきませんでしたが、ずっと立っていると結構足にも腰にも負担がかかるでしょうし、どうしてそういう風にならないんでしょうかね。

考えられるのは、「店員が座っているとお客さんに失礼」、という日本が誇るサービス精神の高さが原因となっている、という説でしょうが、もし店員さんがいすに座っているからって、日本の消費者がそんなに怒るとも思えませんし…
店員の健康のためにも、日本のスーパーでもいすの導入を労使で是非話し合ってほしいなあ、と思う今日この頃です。

        • -

ちなみに、イギリスのスーパーには大手が何社かあるのですが、その客層や品揃えがかなりわかりやすいレベルで違っていて、社会階級の存在が暗示(と言うか明示?)されているように思えます。
ただこの話は長くなりそうなので、また今度機会があればということで。